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ユーザ中心設計のすすめ(第7回)―HDD/DVDレコーダーのリモコン事例 プリント
第7回は、HDD/DVDレコーダーのリモコンに関する事例をご紹介します。 =====================================
本編
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タイトル:見た目は同じなのに、同じ操作ができないリモコン
 329a.jpg
TOSHIBA製のHDD/DVDレコーダーを所有しているのですが、最近HDDの容量が足りないと感じ、2台目を購入しました。購入したのは、同じくTOSHIBA製のHDDレコーダー。DVDドライブがないものの、基本機能、操作手順、画面デザインなど、共通点が多いため、新たに操作手順等を学習する手間もなく、その日からさくさく操作できるなと考えていました。ところが、そう思った通りにはなりませんでした。

実はこの2つのリモコン、形状やボタン配置はほぼ同じ(上図参照)にもかかわらず、 キーアサインに違いがあり、既に学習したリモコン操作がそのままあてはまらないのです。 (同じ位置にあるボタンなのに違う機能が割り当てられてしまっています)
そのため、後で購入したHDDレコーダを操作する時はリモコンのボタン名称を都度確認する手間が増えてしまいました。
操作頻度の高そうなものを挙げて見ると、以下のようなものがあります。
  • 「録るナビ」 録画予約している番組の一覧を表示する
  • 「番組ナビ」 i-EPG(番組一覧表)を表示させる
  • 「見るナビ」 録画した番組の一覧を表示させる
   329b.jpg
こうみると、見事にばらばらです。

発売された時期もさほど変わらないのに、なぜなのでしょうか。あとで購入したHDDレコーダーはネットSHOP専売商品で、「追加でHDDが欲しい!そんな方にオススメ」という売り文句もあります。単体で購入する場合はこういった問題はないのかもしれませんが、HDDを増設する気分で購入した私にとっては、ちょっと想定外の出来事でした。
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解説
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ここで取り上げているメーカに限らず、リモコンのキーアサインやレイアウトは開発時期のちょっとしたずれで、メーカの意図によって一部の仕様が変更になることが少なくないようです。

私も以前、若干購入時期の異なる2台の同じメーカ(東芝製ではない、日本の一流メーカ)のテレビを使用していることがありました。このときも、一見するとまったく同じように見えるリモコンにも関わらず、左右に並んでいる音量のアップダウンキーとチャンネルのアップダウンキーのレイアウトが、2台で逆になっていて、大変いらいらさせられた記憶があります。例えば、音量を上げようと思ってチャンネルを変えてしまう、と言ったことが頻発してしまうことになったのです。音量を上げたいときは、結構見逃したくない(聞き逃したくない)シーンだったりするのですが、そんな時にチャンネルが変わったりすると・・・、皆さんご想像できますよね。
本編の事例も含めて、すでに複数の機器で共有されている機能は、少なくとも安易に、あちこちに移動すべきではありません。

こうした同じメーカ内で仕様が揃っていないものは、第5回「同時に使うと大混乱!~充電器のサイン~」の解説でも少し触れているように、リモコンのキーレイアウトに限ったことではありません。
従来の作法とあえて変えるということは、開発者の方からすると、いろいろと理由があるのでしょう。しかしその結果、ユーザにどんな影響を及ぼしているかということは、意外と気にされてはいないのではないでしょうか?

皆さんが開発されているものに関しても、関連するようなことがないか、ぜひ一度考えてみてください。
  • 今回の仕様変更は、ユーザインタフェースにどう影響するのか?
  • 現状の仕様はどうなっているのか?本当に揃えることはできないのか?
  • 仕様が変わってしまう場合、従来のユーザが使用した場合に負担にならないか?
  • 負担になるのであれば、それだけの価値がある変更なのか?
などを。
お気づきとは思いますが、今回の事例で不満を感じるユーザとは、2台以上の同じメーカの商品を所有しているユーザです。メーカにとってはもっとも顧客満足度を高めたいユーザの一人ではないのでしょうか。

※本編部分は使いやすさ研究所<http://usability.novas.co.jp/>の使いやすさ日記(No.329)より一部加筆修正して転載。

【お知らせ】
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詳しくは下記URLよりご確認いただけます。
講座案内:http://ueyesdesign.co.jp/ueyes-lc/course.html
株式会社U'eyes Design:htp://ueyesdesign.co.jp
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過去記事
ユーザ中心設計のすすめ(序論)ーこれからの開発力を身につける
ユーザ中心設計のすすめ(第1回)-携帯電話のwebコンテンツ事例
ユーザ中心設計のすすめ(第2回)-バスの総合案内システムに関する事例
ユーザ中心設計のすすめ(第3回)-ハイブリッドレコーダーのGUI事例
ユーザ中心設計のすすめ(第4回)-カーナビゲーションシステムの案内画面事例
ユーザ中心設計のすすめ(第5回)-バッテリーの充電器に関する事例
ユーザ中心設計のすすめ(第6回)-地上波デジタル放送のデータ放送事例

筆者プロフィール
龍淵 信

tatsuibuchi.jpg1963年生、1986年法政大学工学部建築学科卒業後、工業デザインを勉強。
1992年株式会社ノーバスに入社。2001年4月にグループ会社の株式会社ユー・アイズ・ノーバスの設立に参画。
2005年10月グループ会社である株式会社U'eyes Design(ユー・アイズ・デザイン)の執行役員を経て、2007年10月よりノーバスの経営戦略室とU'eyes Designのシニアアドバイザーを兼務。現在に至る。
携帯電話などのコンシューマ製品、公共機器、OA機器のユーザインタフェース開発およびユーザ評価・調査に数多くかかわり、特に自動車用システムは、ここ10年ほどで150ほどのプロジェクト実績を持つ。

株式会社 U'eyes Design:
http://ueyesdesign.co.jp
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