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プライバシーマーク入門講座(連載:第2回) プリント
プライバシーマーク制定の時代背景
nakamura.gif 前回に引き続き、プライバシーマーク(Pマーク)を正しく理解し、その有効性を高めて行くためには、このようなPマークが制度化され、付与認定が7,500件を超えた背景を知っておくことが重要である

 まず、歴史的な経緯とその背景を振り返るために、下記に、コンピュータの発達の歴史、個人情報保護の取り組みの歴史、プライバシーマーク制度の経緯、個人情報保護法制定の流れ、それに最近の事故事例をトッピックスとして整理してみた。
今回は、これをじっくり読んで、振り返ってみて、時代背景の流れを考えてみてください。

1964年(昭39)

IBM 360発売

1968年(昭43)

映画「2001年宇宙の旅」公開:劇中にコンピュータ「HAL9000」が登場

1970年(昭45)

IBM 370発売

1976年(昭51)

アップルコンピュータを興したスティーブ・ジョブズが、ガレージでApple Iを製造し販売

1978年(昭53)

最初期の日本の本格的なパーソナルコンピュータ(マイコン)、シャープのMZ-80K、日立のベーシックマスターMB-6880等の発売開始

1979年(昭54)

NEC:PC-8001発売

1980年(昭55)9月

「プライバシー保護と個人データの国際流通についてのガイドラインに関するOECD理事会勧告」(OECD 8原則)

1981年(昭56)8月

IBMがPCに参入、MS-DOS 1.0を搭載したIBM PCの発売

1982年(昭57)

16ビットCPUを搭載した「PC-9800シリーズ」が登場

1982年(昭57) 7月

行政管理庁、プライバシー保護研究会報告書「個人データ処理に伴うプライバシー保護対策」を発表

1985年(昭60)9月

プラザ合意(5カ国大蔵大臣・中央銀行総裁会議)の発表
この後、日本はバブルに突入して行く。

1985年(昭60)6月

Windows 1.0英語版発売

1986年(昭61)1月

Macintosh Plus (Motorola MC68000/8MHz搭載)を発売

1987年(昭62)6月

Windows 1.03日本語版発売

1988年(昭63)

㈶日本情報処理開発協会(JIPDEC)「民間部門における個人情報保護のためのガイドライン」を発表

1988年(昭63)12月

「行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律」(法律第95号)を制定(失効:平成17年4月1日)

1989年(平元)4月

通商産業省 情報化対策委員会個人情報保護部会、JIPDECのガイドラインをベースに「民間部門における電子計算機処理に係る個人情報保護についての指針」を取り纏め

1990年(平2)5月

Windows 3.0英語版発売

1990年(平2)

国産機も32ビットCPUを採用する機種が出現

PC/AT互換機で日本語の取り扱いが可能になるOS「DOS/V」が登場

1991年(平3)1月

公定歩合が1989年5月から5回にわたって引き上げられ、1991年初めにバブルが最終的に崩壊

1991年(平3)2月

Windows 3.0日本語版発売

国産機もPC/AT互換機路線に転換

1992年(平4)

ティム・バーナーズ・リーがWWW(World Wide Web)、URL(共通の文書名の表記)、HTML(共通の書式)とHTTP(転送する為のプロトコル)を考案・発表

1992年(平4)4月

Windows 3.1英語版発売

1993年(平5)

Windows 3.1日本語版発売(5月12日にNEC版が、5月17日にMicrosoft版が発売)

1993年(平5)

イリノイ大学に在籍するNCSA(国立スーパーコンピューター応用センター)の学生たちが、WWW閲覧プログラム「モザイク」を開発、無料で公開
インターネット人口が爆発的に増加

1993年(平5)11月

マーストリヒト条約の発効とともにEU (European Union) 設立

1995年(平7)

非関税障壁の撤廃に向けて「規格の世界的統一」を盛り込んだWTO/TBT協定を締結
日本のJIS規格はISO規格に準拠されるようになった

1995年(平7)

Windows95発売(8月英語版、11月日本語版)

モザイクのライセンスを受け「インターネット・エクスプローラー」をWindows95と共に無料配布

NEC98互換機路線であったエプソンもPC/AT互換機に転換

1995年(平7)10月

EU(欧州連合)「個人データ処理に係る個人情報保護及び当該データの自由な移動に関する欧州議会及び理事会の指令」を採択
EU加盟各国に対しては1998(平10)年10月までの制度化を要求

1997年(平9)3月

通商産業省「民間部門における電子計算機処理に係る個人情報の保護に関するガイドライン」(平成9年3月4日告示第98号)告示

1997年(平9)

NECもついにPC98-NXシリーズ(PC/AT互換機)への転換を表明

1998年(平10)4月

平成10年3月25日に通商産業省の「民間部門における電子計算機処理に係る個人情報の保護に関するガイドライン」を審査基準としたプライバシーマーク制度を発表、平成10年4月1日より運用を開始

1998年(平10)

インターネット白書の調査で、日本のインターネット人口が1,000万人を突破

1998年(平10)6月

通商産業省、個人情報保護ハンドブック「民間部門における電子計算機処理に係る個人情報保護ガイドライン」 <解説書>を発表

1998年(平10)11月

高度情報通信社会推進本部が「高度情報通信社会推進に向けた基本方針」を決定、プライバシー保護も盛り込む

1999年(平11)3月

日本工業規格「個人情報保護に関するコンプライアンス・プログラムの要求事項(JIS Q 15001:1999)」を制定

1999年(平11)4月

プライバシーマークの審査基準を日本工業規格「個人情報保護に関するコンプライアンス・プログラムの要求事項(JIS Q 15001:1999)」に変更

1999年(平11)5月

京都府宇治市の乳幼児検診システム用住民データ約22万人分が名簿業者に流出し、「宇治市住民票」という名で、ネット上で販売されていることが発覚

1999年(平11)8月

「住民基本台帳法の一部を改正する法律」の公布

1999年(平11)11月

高度情報通信社会推進本部 個人情報保護検討部会「我が国における個人情報保護システムの在り方について(中間報告)」を発表

1999年(平11)12月

高度情報通信社会推進本部「我が国における個人情報保護システムの確立について」を決定
政府としては、本年11月に取りまとめられた「高度情報通信社会推進本部個人情報保護検討部会中間報告」を最大限尊重し、我が国における個人情報保護システムの中核となる基本的な法制の確立に向けた具体的検討を進めることとなった。

2000年(平12)10月

情報通信技術(IT)戦略本部 個人情報保護法制化専門委員会「個人情報基本法制に関する大綱」を発表

2001年(平13)3月 

「個人情報の保護に関する法律案」等、5法案を提出(第151回国会)

2002年(平14)12月

「個人情報の保護に関する法律案」等、5法案が審議未了廃案(第155回国会)となる

2003年(平15)3月 

「個人情報の保護に関する法律案」等、5法案を再度国会に提出(第156回国会)(内容は改定されて)

2003年(平15)5月 

「個人情報の保護に関する法律」等、5法案が成立

2003年(平15)5月 

「個人情報の保護に関する法律」等、5法が公布された
「個人情報の保護に関する法律」等、5法の一部、即日施行

2004年(平16)の

          事故事例

・Yahoo BB:450万件を超える個人情報の漏えいが発覚

・通信会社のアッカ・ネットワークス:個人情報の漏えいが発覚

・東武鉄道:メールで沿線情報の配信サービスを受けていた会員約13万2000人の個人情報が流出したことが発覚

・三洋信販:200万人分の個人情報の流出が発覚

・日能研:関連会社(エヌ・ティ・エス)の社員が日能研の児童ら104人分の個人情報を持ち出し

・ジャパネットタカタ:66万人分の個人情報の流出が発覚

・社会保険庁:診療報酬明細書の個人情報が最大9000人分、入力委託業者から外部に流出

・DCカード:社内から34人分の顧客情報が漏えい

・警視庁は、他人のクレジットカード情報をインターネット詐欺グループに売った「カード情報販売」に初めて詐欺ほう助罪を適用

2004年(平16)4月

「個人情報の保護に関する基本方針」を閣議決定

2005年(平17)4月

「個人情報の保護に関する法律」全面施行

2005年(平17)の

         事故事例

・価格比較サイト:「価格.com」のプログラムが改ざんされたことが発覚

・NTTドコモ:約2万4千件の個人情報が流出、総務省は個人情報の適正な管理の徹底を文書により指導

・みちのく銀行:顧客情報約128万件(うち個人情報約124万件)が記録されたCD-ROM3枚の紛失に対し、金融庁が「個人情報の保護に関する法律第34条第1項」に基づく是正勧告を実施、個人情報保護法に基づく勧告の第1号

・NTTデータ:社員11,835名分の個人情報を保存したUSBメモリをかばんに入れたまま紛失

・三菱ウェルファーマ:医薬情報担当者(MR)の営業車が車上荒らしに遭い、医療関係者1428名分の個人情報を保存した業務用パソコンが盗難

・久光製薬:MRの営業車から医療関係者1182人分の個人情報を保存したノートPCが盗難

・キリンビール:医薬カンパニーで5757人分個人情報を保存したノートPCが盗難

・三重県松阪市:保健福祉課の職員の車から肝炎検査結果348人分が盗難

2006年(平18)5月

JIS Q 15001:1999を「個人情報保護法」を取り入れることを目的として改定した、JIS Q 15001:2006「個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」を制定

プライバシーマークの審査基準を日本工業規格「個人情報保護マネジメントシステム-要求事項(JIS Q 15001:2006)」に変更

2006年(平18)の

           事故事例

・NTTドコモ:委託先で発生した個人情報漏えい事故(許可なく持ち出された個人情報3万8483件が保存されたUSBメモリの盗難)に対し、総務省は、NTTドコモに対し、個人情報保護法、電気通信事業向けガイドラインに違反があったとして行政指導

\・KDDI:インターネット接続サービス「DION」で399万6789人分の顧客情報を漏えいさせた件に関し、総務省が行政指導

2007 年(平19)の

           事故事例

・ KDDI:au携帯電話サービスを解約したユーザーの個人情報22万4183件の紛失事故に対し総務省は個人情報保護法第34条に基づく勧告を実施、通信事業者に対する勧告の第1号

・ソニーファイナンスインターナショナル:従業員による個人信用情報機関(㈱シー・アイ・シー、㈱シー・シー・ビー)から、総計2,139件の個人情報を不正に取得し、第三者に提供した行為に関し、経済産業省は「個人情報の保護に関する法律第34条」に基づく勧告を実施

・UFJニコス:従業員による個人信用情報機関から不正に照会して取得した個人信用情報の一部、673件を特定の第三者に不正に提供していた行為に関し、経済産業省は「個人情報の保護に関する法律第34条」に基づく勧告を実施

 

今回は、これをじっくり読んで、時代を振り返ってみて、現在の時代背景も考えてみてください。次回は、この年表をベースにプライバシーマーク(Pマーク)や個人情報保護法の誕生を振り返って見たいと思う。 

(中小企業診断士 中村 隆昭)

 
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