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横浜市、省エネ経営セミナー開催 プリント
2011/12/15 木曜日 21:44:43 JST

使用電力の“見える化”が大切!
 契約電力量を知って電力モニターでチェックする


横浜市経済局は12月7日(水)、横浜市工業技術支援センター6階で今冬と来夏の節電対策に向け、冬の省エネ経営セミナーを開催した。講演は技術士で中小企業診断士の松浦徹也氏が「製造業における節電対策」について、また川口鋳物工業協同組合事務局長、岡田光雄氏が「電力多消費型産業の業界組合が取り組む電力対策」について話した。
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■夏の空調機は室外機の日除けが重要
松浦氏は、さまざまな業種を例にあげながら節電対策を具体的に紹介した。とくに節電を進めるさいは使用電力量の“見える化”が大切と強調し、電力モニター(消費電力測定器)の設置が効果的という。またトップダウンで実施するのではなく、従業員をいかに巻き込むかがポイントと指摘した。今後も可能性を否定できない計画停電いついては、あらかじめ緊急節電対応プログラムを策定しておくことが大切とした。 
節電にあたってはまず自社の「契約電力」を把握し、その削減(ピークカット)を目論むことが重要とし、電力料金の削減につながるので経営上のメリットも大きいと説明した。消費電力もオフィスビルは空調で半分を占めるものの、工場は15%程度と少なく、また照明になると飲食店の3割に対して、オフィスビル24%、製造業7%と比率が変わる。このため業種業態にあった節電を考える必要があるという。
来夏の具体的な対策としてあげたのは、①空調機の室外機の日除け(ヨシズなど使用)、②空調機のフィルターの清掃、③照明の間引き、④空調機のシフト稼働など。
また、節電、省エネは設備更新が効果的だが、しかし資金面で限界がある。ただし運用改善は知恵を出せばできるし、知恵には限界がない、ともした。

■鋳物業界はグループ化して乗り切った
岡田氏は川口鋳物工業協同組合が行なった今夏の節電対策を紹介し、業界や地域がひとつになれば大きな節電効果を生み出せることを語った。鋳物工場は鉄スクラップを溶解するさいに高い電力を一時的に使用し、計画停電の実施は工場の操業に関わる大きな問題だったという。しかも工場の多くは住工混在地域に立地しているため、夜間や土日操業は近隣の住民との関係で制限された。そこで、同組合は業界として最大使用電力を抑制し、グループ化して稼働日と休業日を明確化する「計画停電に代わる自主取組計画」を検討し、経産省と日本鋳造協会に要望した。
グループ化した企業は同組合傘下の大口需要家18社。これら企業の稼働日と休業日を組み合わせ、平日3勤2休にすることで使用電力量を15%以上抑えることに成功した。しかも、各社の利益を大きく損なうこともなく、業界全体でもプラス成長に導くことができたという。

■12月22日に北部地域でセミナー
なお、省エネ経営セミナーは南部地域に引き続き北部地域でも開催される。内容は次のとおり。
日時:12月22日(木)14:00〜17:30
会場:都筑区総合庁舎6階『大会議室』(都筑区茅ヶ崎中央32番1号)
定員:70名(参加無料)
<内容>
①省エネに成功する企業とは(横浜市技術アドバイザー、技術士、エネルギー管理士、天野尚氏)。
各企業(製造業)の省エネ対策とその結果について事例を交えながら、今冬と来夏の対策を説明。
②モノづくりの基本の見直し(日本能率協会専任講師、中村茂弘氏)。
モノづくりの基本を見直し、電力低減と同時に原価、製品付加価値向上を図る対策を事例を示して紹介(早急活用15%電力低減対策チェックリスト、レイアウト改善による電力使用徹底改善、半減を目指す「モノづくり電力活用革新戦略」アプローチ、など)。


■問い合せ先
横浜企業経営支援財団 産学連携課 045-225-3733
http://joint.idec.or.jp/syoene/index.php

 
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