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インタビュー:ユーフォニック・テクノロジー(株) 高見沢一彦社長 |
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表示コントローラーでニッチ市場に参入
スピンオフ型ベンチャー企業のメリット活かす
■大手が手を出さない産業機器の表示コントローラーを開拓
産業系組込み機器向けの表示コントローラー分野に、画期的な表示コントローラーLSI「EGC601」を開発し、2月からサンプル出荷をスタートさせたのが、ベンチャー企業のユーフォニック・テクノロジーだ。
表示コントローラーは現在、パソコン、ゲーム機、携帯電話を中心に年間9億4千万台の市場があるといわれており、その市場の大半は大手企業数社により独占されている。しかし、自販機や医療機器などの産業系機器の分野になるとその個々の市場が小さいことから、これまで参入する企業がほとんどなく未開拓の空白地帯だった。
このニッチ市場に注目した同社は、低消費電力ながらフレキシブルな表示機能と性能をあわせ持つ、柔軟にシステム構築できる表示コントローラーを開発したのである。
■スピンオフのメリットを活かす
同社の高見沢一彦社長は「従来のグラフィックLSIはPCやゲーム機向けに設計されており、分野ごとにニーズの異なる産業機系には向かない。そこで汎用的に使えるタイプを開発した」と語る。
「ベンチャー企業だからこそ実現できた」と同氏は語るが、そのベンチャーもスピンオフ型という日本ではまだ珍しい形態だ。一般のベンチャー企業はスピンアウト型で、独立するとそれまでの勤め先企業との関係はしだいに薄まりがちだ。
これに対してスピンオフ型は親会社が子会社を作るように、独立にあたって勤め先企業などの出資を仰いで会社を興すのである。大手企業は自社で一から開発せず、ベンチャー企業に資本参加することで新市場を開拓できるメリットがあり、またベンチャー企業も販路開拓や資金面で利点がある。
同社も社長の高見沢氏が勤めていたNECエレクトロニクスと同じNECのグループ会社(NECシステムテクノロジー)や、グラフィック処理に高い技術を持つベンチャー企業のリアルビジョンなどが株主に名を連ね、役員としての重責も担っている。リアルビジョンの杉山尚志社長はNEC出身で、高見沢氏の元上司というつながりがある。
■資本関係で大手の技術資産も活用
このように、スピンオフ型のベンチャー企業は大手企業の持つ豊富なエンジニアリングリソースと、ベンチャー企業の持つ強力なマーケティング力などを組み合わすことができるため、事業をいち早く軌道に乗せやすい。
同社も設立4年ですでに明確な事業展開の見通しが立っており、すでに2月にサンプルを出荷しているため、「設計に半年を見込むと、10月には実際の出荷が始まって年末には売上となり、本格な生産がスタートする。」と高見沢氏は言う。
また社内体勢についても「これまで役員をはじめとした数名が、開発者集団として集中的にものづくりを行ってきた。しかし新製品が上梓されたことでこれからは営業部門を強化するために人材を集め、今年からは組織固めをしたい」とする。
同氏は京セラの創業者、稲盛和夫氏が主宰する経営塾の「盛和塾」にも参加しており、起業に際しては大きな影響を受けている。大きな成長が見込めるベンチャー企業として今後が注目できそうだ。
ユーフォニック・テクノロジー(株):http://www.euphonic-tech.com/
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