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皆で考える地球温暖化(1)-連載にあたって プリント

kankyou-1.jpg地球温暖化で人類が滅びるかもしれないと科学者が警告し、温暖化は人為起源であるとIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change、気候変動に関する政府間パネル)がほぼ断定していることは皆さんご承知の通りです。 
そして、取り返しのつかない時は間もなく(10年内)来る、と多くの科学者が予言しております。つまり、この時点を過ぎると温暖化は暴走し、人類は破滅の道をまっしぐら。もうどうにもとまらなくなるのです。
すなわち、対応次第では、人類は自分で自分の首を絞め、約5百万年の歴史に終止符を打つことになるかも知れないのです。

このような人類が滅亡するかもしれない気候変動を座視することは許されない。との強い思いから、UNFCCC(United Nations Framework Convention on Climate Change,気候変動に関する国際連合枠組み条約)の最高意思決定機関であるCOP(Conference of Parties,締約国会議)は国際戦略を練り、その実行を関係各国に義務付けております。
が、COPは足並みが揃わず、動きは遅々としております。なぜか。その背景には科学の限界と人間のエゴが垣間見えます。

このような状況を打破すべく、人類救出の一歩として、鳩山政権は乾坤一擲、来る20年までに、温室効果ガスの25%削減(対90年)をわが国の中期目標として掲げ、コペンハーゲンのCOP15(09年末開催)に臨むこととし、去る22日ニューヨークで開催された国連気候変動サミットの開会式の演説で、国際公約としました。

その姿勢やよし。EU始め、世界は歓迎しておりますが、この目標は野心的であり過ぎると、財界等は批判し、国内では論議の的となっております。そのことに配慮してか、あるいは自信がないのか、アメリカ等主要排出国の削減努力が前提と注釈をつけ、いつでも身を引くことが出来るよう、逃げ道も作っております。が、一度口にした国際公約は条件のいかんに関わらず、取り消すことは許されません。
山高ければ谷深し。もし、逃げることになれば、世界に大きな期待を抱かせただけに、そのときの落胆の度合いは図り知れません。鳩山政権の命取りとなると同時に日本は世界の孤児にならないとも限りません。

しかし、アメリカのオバマ大統領も世界全体で取り組むことを呼びかけており、わが国が25%削減を標榜すれば、世界の協力が得られる可能性は十分にあります。
求められるものは革新的技術ですが、わが国の技術力や資金力を持ってすれば、打つ手はあります。まずもって、国を挙げて「もったいない精神」を発揮し、省資源に努めると共に、再生可能(自然)エネルギー開発を中心としたエネルギー革命を起こし、低炭素社会創出の模範国を目指すべきです。
と同時に、ODA等を介して、最先端の技術や人材等持てるもの全てを提供すべく、「真心」をもって支援すれば、世界は必ずついてきます。

UNFCCCに述べられている「共通だが差異ある責任」を果たし、アメリカや中国、インド等の排出大国を仲間に入れ、COPの足並みを揃えるには25%削減は当然過ぎるほどの目標であり、人類の未来を考えると、まだ序の口にすぎません。
すなわち、全人類の「幸せ」に向け、50年には80%削減、そしてその先には無炭素社会の創出がわが国の責務になることは必定です。

このことは亡国の危機ではなく、わが国にとって、世界の環境リーダーとなるまたとないチャンスなのです。
人類の未来が懸かる地球温暖化防止は、出来るか出来ないかではなく、やるかやらないかが問われる喫緊の課題なのです。
近視眼的な見方を捨て、全人類の未来と「幸せ」を見据えた戦略を練り、具体策を確立し、迅速に実行することが大切です。
このようにして、IPCCとCOPの両輪を噛み合わせ、美しく青い地球を守り抜き、持続発展可能な社会を未来に残すことは今を生きる我々の責務なのです。

世界は待っています。日本が環境リーダーとなり、平和の使者となることを。
このような考えの下、本連載では、科学と政治の両面から、地球温暖化について、出来る限り定量的に分かり易く解説し、尊敬される世界のリーダーとなるためにわが国はどうすべきか、皆さんと共にその処方箋を描いてみたいと思います。

筆者プロフィル
東  勝(ひがし まさる)

co2-higashi_tckr.jpg環境・経営コンサルタント
VMCYハーバークラブ会員
1941年愛媛県大洲市生まれ
京都大学工学部卒業後
日本鉱業(現新日鉱ホールデイングス)(株)入社
(株)日鉱テクノサービス、日鉱金属(株)等を歴任
現在、環境伝道師を自認し、製造現場での豊富な経験を基に、
京都メカニズムのCDMプロジェクト審査・検証員
温室効果ガス排出量取引審査・検証員
環境ISOマネジメントシステムの構築支援・監査
環境リサイクル・非鉄金属事業の経営・技術支援及び
工業英語翻訳者
として活躍中
著書:「地球温暖化は科学を超える」(牧歌舎)
保有資格
・CDMプロジェクト審査・検証員
・環境ISOマネジメントシステム審査員補
・エネルギー管理士
・公害防止(大気・水質1種)管理者
・甲種危険物取扱主任者
・高圧ガス取扱主任者
・ボイラー技士
・衛生管理士
・工業英検2級(翻訳)
 
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